カウンターメロディ(対旋律)の作り方のコツ・例を7つ紹介

 
Pocket

 こんにちは。歌い手&作詞作曲DTMerのLettyです。

曲のアレンジにおいて、「カウンターメロディって何?」「どうやってカウンターメロディをつければいいのかわからない…」という悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。

私自身も、最初は何となく感覚でやってはいたものの、「もうちょっといい感じにならないかなぁ…」と漠然と思ったりしていました。しかし、7つのコツを知ってからは、馴染みのいいカウンターメロディを迷うことなく作れるようになりました。

そこで今回は、カウンターメロディの作り方についてのコツを7つ紹介します。

カウンターメロディ(対旋律)とは?

曲中で、メロディ(主旋律)とは別に、全く違うメロディが裏で演奏されていることがあります。これを、カウンターメロディ(対旋律)といいます。

カウンターメロディは、主旋律を目立たせるための引き立て役として味付けをするような役割を持っています。そのため、主旋律よりも目立ってしまってはいけません。

カウンターメロディの作り方のコツ・テクニック・例

カウンターメロディを作るには、7つのコツがあります。

・主旋律の動きが少ない箇所で動きをつける

・主旋律と同時に動きをつける場合はフォーカス度を下げる

・跳躍進行は積極的に使わない

・コードトーンを意識する

・主旋律よりも音量を小さくする

・音域が被らないようにする

・主旋律と対旋律を反進行させる

それぞれについて解説します。

主旋律の動きが少ない箇所で動きをつける

主旋律が細かく動く箇所では、カウンターメロディの動きはあまりつけず、音を長く伸ばすようにしたりします。反対に、主旋律の動きが少なく音を伸ばすような箇所では、カウンターメロディでは細かく動きをつけます。要は、主旋律の隙間を埋めるということです。

このようにすることで、主旋律の動きを邪魔しないカウンターメロディを作ることができます。主旋律もカウンターメロディもどちらも細かく同時に動きまくっていると、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。そのため、どちらかに動きがある場合はどちらかを落ち着かせる、というようなイメージで作るとバランスよく仕上がります。

主旋律と同時に動きをつける場合はフォーカス度を下げる

アレンジ(編曲)において、それぞれのパートの目立ち具合のことを「フォーカス度」といいます。カウンターメロディのフォーカス度が下がれば主旋律が目立ち、上がれば主旋律が埋もれてしまいます。

このフォーカス度を左右する要素は、音量・音色・音程・音の動き具合・進行の5つの要素が関係しています。

➀音量→大きければ大きいほどフォーカス度が高い

②音色→倍音を多く含む音色ほどフォーカス度が高い

③音程→高い音程ほどフォーカス度が高い

④音の動き具合→音数や動きが多ければ多いほどフォーカス度が高い

➄進行→スケール内の隣の音に移動する順次進行よりも、3度以上隣の音に移動する跳躍進行の方がフォーカス度が高い

主旋律と同時に動きをつける場合は、フォーカス度が上がりやすいです。しかし、カウンターメロディは主旋律よりも目立ってはいけないため、主張が強いと感じるようであれば、これらの5つの要素のフォーカス度を下げる必要があります。

跳躍進行は積極的に使わない

先程、跳躍進行の話を少ししましたが、カウンターメロディの場合はなるべく跳躍進行は使わない方が無難です。なぜなら、跳躍進行を使うと基本的にメロディに強いインパクトを与えるため、目立ちやすくなってしまうためです。

もし、どうしても跳躍進行を使いたい場合は、Ⅰ・Ⅲ・Ⅴの音で始まりⅠ・Ⅲ・Ⅴの音に着地させるようにすると、安定しやすく自然に馴染むメロディを作ることができます。

ただし、跳躍進行といってもアルペジオのようにコードをなぞるような動きであれば割と伴奏に馴染んでくれるので、それほど目立ちません。

コードトーンを意識する

コードに沿って鳴らしていくことで、あまり目立つことなく主旋律を引き立てることができます。カウンターメロディを作る時にどうしても迷ってしまう場合は、コードの構成音を使いながら、コードを追いかけるようにメロディっぽく動きをつけて作っていくのがおすすめです。

主旋律よりも音量を小さくする

カウンターメロディは、伴奏の一部なので主旋律よりも音量が大きくなってはいけません。当然ですが、音が大きいほど目立ち、小さいほど目立たなくなります。そのため、主旋律よりもカウンターメロディの方が大きくなってしまうと、どちらが主旋律なのかわからなくなってしまいます。

主役はあくまでも主旋律なので、カウンターメロディの音量は主旋律よりも抑えるようにしましょう。

音域が被らないようにする

主旋律と同じあたりの音域でカウンターメロディを作ってしまうと、音域が被って主旋律が埋もれてしまいがちです。そうなると、主旋律が目立たなくなってしまいます。これを防ぐためには、主旋律の鳴っている音域を避けて、カウンターメロディを作ります

例えば、主旋律が高域で鳴っている場合はカウンターメロディは中域で作成します。主旋律が中域で鳴っている場合はカウンターメロディは高域で作成します。

このように、音域が被らないように意図的に避けることで、音同士がぶつかって主旋律が聞き取りづらくなるということを防ぐことができます。

主旋律と対旋律を反進行させる

主旋律が上っていくような動きをしているのであれば、対旋律では下がっていくような動きをさせます。このように、反対の動きをさせることを反進行といいます。

カウンターメロディの音が主旋律とは反対の方向に向かっていくことで、音の主張が控えめになり、主旋律がはっきりと聞こえるようになります。

カウンターメロディにおすすめの楽器

カウンターメロディによく使われやすいのは、ストリングス系の楽器です。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスなどの弦楽器は主旋律を邪魔しづらく、カウンターメロディとして扱いやすいのでおすすめです。

しかし、必ずしもストリングス系の楽器じゃないとダメというわけではありません。世の中に溢れている楽曲では、ピアノ・ギター・シンセ・ベルなど、その他にも様々な楽器が使われています。

そのため、自分の気に入ったものを使えば大丈夫なのですが、なるべく主旋律の邪魔をしないような楽器を選びましょう

まとめ

ここまで、カウンターメロディの作り方についてのコツを解説してきました。

・主旋律の動きが少ない箇所で動きをつける

・主旋律と同時に動きをつける場合はフォーカス度を下げる

・跳躍進行は積極的に使わない

・コードトーンを意識する

・主旋律よりも音量を小さくする

・音域が被らないようにする

・主旋律と対旋律を反進行させる

これらを意識することで、主旋律を邪魔せず伴奏に馴染みやすいカウンターメロディを簡単に作ることができます。是非、試してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 
関連ページ